オーディオ用スピーカー制作
  音場生成の優れた構造

 あたかも、そこで楽器を演奏しているかの如く、オーディオで再生されることは、オーディオマニアにとってはずっと夢見て目指してきた事と思います。それを、このスピーカーが実現します。2WAYシステムはフルレンジの1WAYシステムに、音場生成では敵わないと思われがちですが、このシステムは小型であるがゆえに、点音源的な鳴り方となり、音場生成に大変有利になります。また、バスレフ構造の工夫で、音の厚みまでも強化されています。低域に関しては、この大きさから想像できないほど良く鳴ります。横に張り出した側面板が、バッフルを延長したような効果を発揮し、音の回析による位相の変化を抑えながらバッフル効果を得る役目をしています。そして後ろに行くに従って、内側に湾曲している側面に音が反射し、左右のスピーカーの内側に綺麗に音場が形成されます。ステージ上で展開される演奏の、奥行き感までも表現してくれます。

 

  バッフル板にコーリアンボードを採用

 加工が比較的容易で、他の天然木をはるかに超えた高い密度で、10mm厚でもMDF材の5倍の密度を実現しています。は、50mm厚のMDFに匹敵する密度を、10mmの厚さで実現してしまうという事です。

 そのことは、スピーカーユニットの背圧を、スムーズに逃がしてあげることが容易になるということ。低域再生の妨げにならない、中音域の息の詰まるような音を極力防ぐことになり、ユニット本来の性能を最大限に発揮致します。

 

  エンクロージャー内部の定在波を極力排除

 スピーカーユニットから発せられた音は、スピーカーボックス内でも同音量の音が出ています。その音が、並行な板の中で反射すると、打ち消し合ってしまったり、特定周波数が増強されてしまったりする現象が起きます。このキャビネットは、側面が湾曲しているのと同様に、内側も湾曲しているため、並行になる面が出来ないように工夫しています。そのため、内部には吸音材を入れる必要がないほど、定在波を抑えてくれます。

  

  背面ダクト仕様

 背面側にダクトを設けることによって、低域の過多や、モヤモヤ感、ダクトの風切り音などを極力抑えることができます。この方法によって、より自然な鳴り方になると考えています。